3GPP専門委員会 活動紹介

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委員長 輿水 敬
(㈱NTTドコモ)
副委員長 田村 利之
(日本電気㈱)

  3GPP専門委員会は、3GPP(3rd Generation Partnership Project)に関わる標準化関連活動を行っています。3GPPは、ARIB, ATIS, CCSA, ETSI, TTAそしてTTCの日米欧中韓の地域標準化団体で構成されるパートナーシッププロジェクトであり、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)技術を基本とする第3世代移動通信システム、及びそれに続くHSPA(High Speed Packet Access)、LTE(Long Term Evolution)、LTE-Advanced技術を扱う移動通信システムの仕様の検討・策定を行っており、策定された仕様は日本の移動通信システムに広く採用されています。

  3GPP専門委員会の具体的な活動は、3GPPで開発された仕様のうちサービス、アーキテクチャ、及びプロトコルに関わるもの、無線ネットワークとコアネットワーク間のインタフェースのうち無線仕様に依存しないもの、端末とコアネットワーク間のインタフェース、IMS(IP Multimedia Subsystem)と呼ばれる移動通信システムにIPベースのマルチメディアサービスを提供する機能についてTTC標準として制定しております。更に3GPP専門委員会では、GSMA(Global System for Mobile communications Association)におけるRCS(Rich Communication Suite)の活動に注目し、ユーザに高品質なサービスやアプリケーションを提供できるようRCSの活動に関する意見交換を行っています。

  3GPP専門委員会は、3GPPの発足(1999年12月)に伴い設立されました。その後、日本における移動通信ネットワーク仕様の制定と標準化に関する情報の発信を行ってまいりました。移動通信においては無線技術に注目が集まりがちですが、移動通信ネットワークにおいても大きな技術進化を遂げております。第2世代から第3世代へと発展するにつれ、対象とする技術も当初のGSMネットワークをベースとした音声ネットワークからパケットネットワークの追加を経て、前述のIMSへと活動領域を拡大し、近年は従来のアーキテクチャから大きく改良されたEPS(Evolved Packet System)ネットワークへと進化しております。

  サービスも音声通信からパケット通信、マルチメディアサービスと対象が拡大してきております。最近では3GPPで開発されたアーキテクチャを機器同士の通信に特化するMTC(Machine Type-Communications)技術、更にスマートフォンの出現などで電気通信事業者網のトラヒックが加速度的に急増している問題に対して特定のトラヒックのみをオフロードするSIPTO (Selected IP Traffic Offload)技術、無線LANにトラヒックをオフロードするSaMOG(S2a Mobility based On GTP and WLAN access to EPC)技術などの標準化がほぼ完成しております。3GPP専門委員会では、このような3GPP標準化活動の状況を共有すると共に3GPPで作成された仕様書をTTC標準として制定しております。制定作業は年に4回実施しており、年間で500件あまりの3GPP仕様をTTC標準として制定しております。TTC標準として制定された仕様は、ITU-T/Rに提案しITU-T/R勧告として国際標準化されております。このように3GPP専門委員会は日本における移動通信の高度化、国際化に必要な標準化活動を責任ある立場で推進することで、今後の移動通信の発展に一層の貢献を行ってまいります。

表1 3GPP専門委員会の活動概要

目的

  1. 3GPPを中心とした移動通信の国際標準化活動に関する情報の共有と意見交換。
  2. GSMAで標準化されるRCS(Rich Communication Suite)に関する意見交換。
  3. 3GPPで承認された仕様をTTC標準として制定。更に、ITU-T/Rへ勧告化を提案。

活動背景

  • テクニカルエリア
  • 市場へのインパクト

3GPPが扱うコアネットワーク、IMSを利用したIPマルチメディアサービスを対象とし移動通信市場における共通仕様を開発することで移動通信市場でのマルチベンダー化の促進、共通装置の開発によるCAPEX/OPEXの低減などを目指す。

TTC標準化方針

コアネットワークを中心に移動通信全体のサービス、アーキテクチャ、及びプロトコルまで必要な共通仕様をTTC標準として制定。

技術分野

移動通信

活動状況

  • 成果(アピールポイント)
  • 年間500件あまりのTTC標準を制定。
  • 3GPPにおける国際共通仕様開発状況を共有し、意見交換を行うことで移動通信分野の動向を的確に把握。
  • GSMAで標準化されるRCSに関する意見交換を行う事でユーザに高品質なサービスやアプリケーションの提供を目指す。

関連標準化団体・関連学会

3GPP, OMA, GSMA, IETF, ITU-T/R, ARIB, ATIS, ETSI, CCSA, TIA, TTA

今後の予定

  • キーワード

W-CDMA, HSPA, LTE, LTE-Advanced, EPS(Evolved Packet System), MTC(Machine Type-Communications), Traffic Offload

表2 3GPP仕様番号

3GPP仕様番号は、基本的に5桁の番号(xy.abc)で表現される。上位2桁(xy)が、その仕様の扱う内容を示している。TTC仕様番号もこのルールを適用している。

Specification (xy) series

Subjects

21 series

Requirements

22 series

Service aspects ("stage 1")

23 series

Technical realization ("stage 2")

24 series

Signalling protocols ("stage 3") - user equipment to network

25 series

Radio aspects

26 series

CODECs

27 series

Data

28 series

Signalling protocols ("stage 3") - (RSS-CN) and OAM&P and Charging (overflow from 32 series)

29 series

Signalling protocols ("stage 3") - intra-fixed-network

30 series

Programme management

31 series

Subscriber Identity Module (SIM/USIM), IC Cards, Test specs.

32 series

OAM&P and Charging

33 series

Security aspects

34 series

UE and (U)SIM test specifications

35 series

Security algorithms

36 series

LTE(Evolved UTRA) and LTE-Advanced radio technology

37 series

Multiple radio access technology aspects

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図1 3GPP組織構成