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新年のご挨拶

  皆さん新年あけましておめでとうございます。 コロナ禍が続く中、持続的なTTCでの標準化活動にご協力、ご支援を頂きありがとうございます。

  日本国内では、感染者数は減少しておりますが、変異株の発生など予断を許さない状況が続いております。コロナ禍での生活は、不自由な面もありましたが、不自由さを補う中で、良い面の経験もできました。コロナが収束して、以前の生活に戻っても、その良い面は取り入れていこうという考えが広がっています。そのためには、コロナ禍明けに向けた準備として、トータル的に生活が良くなるための検討が必要で、事業運営もまた同様と考えています。

  テレワークの推進により、通勤や出張等の移動機会が減少し、情報通信産業は低炭素社会への貢献を果たす一方、情報通信のインフラ設備、機器の冷却、端末の駆動電力等、多くのエネルギーを消費している現実があります。

  持続可能な開発目標の達成を目指す社会において、情報通信産業では、インフラ設備や端末等が使用する電力消費量の削減をはじめとするトータルでの循環型社会に向けた取り組みが急務です。消費電力を減らし、自然エネルギー等を有効活用し、環境負荷に配慮することが、未来を守るために不可欠です。10数年前に訪問したボルネオ島の森林地帯にある村のテレセンターでは、衛星携帯の基地局やテレセンター内のサーバ、PC 等の電力が、太陽光発電で運用されていたことを思い出しました。私たちは、電気が不自由なく使える生活に慣れてしまっていますが、原点に戻った視点での取り組みが今後一層求められると思います。 TTCでは、それらの標準化活動を通じて貢献していきたいと考えております。

  TTCでの活動は、技術面での標準化が主ではありますが、標準化の意義に立ち返って、すべての方々が 不便なく利用できるという側面から考えると、地域や年齢、性別、障がいの有無等によらず情報通信サービスの利便を享受できるための格差解消の活動も重要です。

  TTC では、コロナ禍で手話通訳者が同行できない課題に対して、ネットワークを介した遠隔手話通訳のシステム・サービス仕様書(TS-1024)を制定する等、アクセシビリティに配慮した取り組みを進めています。 世界中の様々な方が抱える課題を共有し、意見を伺い、多様な視点に立った課題解決のための標準化活動を通じ、持続可能な開発目標(SDGs)の達成へ貢献していきたいと思っております。

  近年、サステナブル(Sustainable)という言葉は、人間、社会、地球環境の持続的な発展の意味で用いられるようになりましたが、TTC のような小さな組織では、本来の「維持できる」という意味において、 特にこのコロナ禍における事業の持続性は課題の一つです。不測の事態においても、限られたリソースで事業 を持続的に行うには、日頃から事務局内での業務の可視化、共有化、標準化が必要です。

  業務の可視化によって、各人の業務内容や進捗を把握することができます。日頃から業務を可視化し進捗を共有化することは非常時に持続的かつ迅速な対応を可能にします。業務の標準化は、業務のプロセスを明確にし、全員が最適な手順で業務を遂行することで、業務の効率化や均一な運営を可能にします。ここで重要なのは、技術的な標準化活動同様、勧告文章にあたる手順書そのものの作成がゴールではなく、それを活用し、実行していくことこそが本来の目的であるということです。そのためには手順書の共有化や遵守のための意識改革が重要です。 TTC では、標準化団体らしい標準化による業務改善、DXに努めていきます。

  本年も引き続きのご指導をお願い致します。

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