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TTC・XGPフォーラム共催セミナー 「ドローン利活用の最新動向と国際的な応用事例」開催報告

  近年、ドローン技術は急速な進歩を遂げ、社会インフラの保守点検、農業の効率化、防災・減災対策、さらには環境モニタリングや教育・研究など、多様な分野での利活用が拡大しています。特に、データ通信技術やAI解析との組み合わせにより、これまで把握が困難であった空域や環境データの取得が可能となり、新たな価値創出が期待されています。

  本セミナーでは、ドローンを用いた大気物質の調査、極端気象事象の予測や状況認識への応用、建築分野でのリノベーション支援など、アジア地域を中心とした最先端の活用事例を紹介しました。あわせて、免許不要の構内用TD-LTEシステムとして注目されているsXGP(Shared eXtended Global Platform)の上空利用(ドローン搭載)や、携帯網との相互ローミング(Neutral Host)によって拡大しつつある新たなユースケースについても取り上げました。

  ご講演いただいた方々並びにご視聴いただきました皆様、誠にありがとうございました。

開催概要

開催日時 2025年11月27日(木)14:00~16:20
開催方式 Zoomオンラインセミナー及びTTC会場のハイブリッド開催
主 催 一般社団法人情報通信技術委員会(TTC)
共 催 XGPフォーラム
参加者数 111名

セミナー概要

目的/背景
近年、ドローン技術は社会インフラ点検や防災、環境モニタリングなど多様な分野での利活用が進展している。本セミナーでは、AIや通信技術を活用したアジア地域での最新応用事例を共有し、ドローン利活用の国際的連携と標準化促進を目的として開催された。
講演内容
  • ドローン搭載センサーによる大気物質のリアルタイム測定技術の紹介:環境監視や工場排出ガスの3Dマッピング事例を示した。
  • AI-RAN 6Gネットワークを活用し災害前の予測的行動を可能にするドローン群制御の研究を報告。
  • 教育・研究現場でのドローンプログラミングや医療物資輸送など実証的事例の紹介。
  • サーマルカメラによる地表火災の早期検知手法の発表。
  • sXGP通信の上空利用・ドローン応用事例を紹介:免許不要の通信基盤としての将来性を示した。

 総括

質疑応答では、ドローンへのセンサー搭載の自由度や測定環境への適応性、通信安定性など具体的な技術的質問が寄せられた。sXGPの導入課題としては通信速度と帯域拡張の要望があり、費用面ではWi-Fiと同等のコストで導入可能との回答があった。また、上空利用や携帯網とのローミング制度整備により、新たなユースケース拡大が期待されることが示された。参加者からは、ドローン技術と通信基盤の融合が防災・物流・教育など幅広い分野で実用化の可能性を広げるとの意見が多く寄せられた。

講演動画、資料

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講演動画・資料ダウンロード

プログラム

司会進行:XGPフォーラム 事務局長 入部 良也氏

時刻 講演内容 講演者
14:00~14:05 
開会挨拶 
TTC BSG専門委員会 委員長 
山本 秀樹氏 
(沖電気工業株式会社)
14:05~14:25 
講演1「今まで測定不可能だった空域のドローンを使用した大気物質調査」 
※リモート講演
株式会社中京電気
新事業部 
岩附 直子氏 
14:25~14:45
講演2「ドローン技術とAI-RAN 6Gネットワークによる状況認識と予測的アクション」
「Drone Technologies and AI-RAN 6G Networks for Situational and Anticipatory Action Before Extreme Events」
(英語による講演) 
※リモート講演
Ateneo Innovation Center
Ateneo de Mamila University
アテネオ・デ・マニラ大学
アテネオ・イノベーションセンター
Greg Tangonan 氏 
14:45~15:05 
講演3 「空中ドローンを用いた概念実証の開発:サラワク工科大学における事例研究」
「Developing Proof-of-Concepts with Aerial Drones: Case Studies from University of Technology Sarawak.」 
(英語による講演) 
※リモート講演
University of Technology Sarawak
サラワク工科大学
Daniel Tan Yong Wen 氏 
15:05~15:25 
講演4 「ドローン搭載サーマルカメラによる地表火災検知」「Ground fire detection using drone thermal camera」
(英語による講演) 
※リモート講演
CIMTROP UPR
パランカラヤ大学
泥炭地研究センター 
泥炭地研究ラボ 
Kitso Kusin氏 
15:25~15:35 
休憩 
 
15:35~15:55
講演5 「期待されているsXGPの応用事例と今後の展望 」
 
オーガニック・コミュニケーションズ株式会社
代表取締役 
藤井 聡 氏 
15:55~16:15 
講演6 「sXGPのユースケースの拡大と活用事例紹介」
 
XGPフォーラム 
最高技術顧問
近 義起 氏 
16:15~16:20  
閉会挨拶 
XGPフォーラム 議長
一般社団法人情報通信技術委員会
代表理事専務理事 
岩田 秀行 

セミナーの様子

左から 入部 良也氏、藤井 聡氏 、近 義起氏、山本 秀樹氏、岩田 秀行
左から 入部 良也氏、藤井 聡氏 、近 義起氏、山本 秀樹氏、岩田 秀行

上段左から岩附 直子氏 、Greg Tangonan 氏
下段左からDaniel Tan Yong Wen 氏 、Kitso Kusin氏  
(リモート講演)