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ITU AI/ML in 5 G Challenge「無線LANのための機械学習+5Gチャレンジ日本ラウンドの課題紹介」

  TTCマエダブログの2020年7月3日号で、ITUのAI/MLを活用した5Gチャレンジの概要についてご紹介しましたが、本活動の一環として、5GとAI/MLに関する専門家による講演会と、5Gチャレンジのグローバルラウンドの概要をITU主催のウェビナーで紹介されています。

  7月29日20:00―21:30(日本時間)に開催されるITUウェビナーでは、日本ラウンドの技術課題の紹介が行われます。日本ラウンドでは、AI/MLを活用した課題解決のユースケースとして、 「ITU-ML 5 G-PS-031:生ビデオデータの解析によるネットワーク状態推定」 と 「ITU-ML 5 G-PS-032:NFVベースのテスト環境によるIPコアネットワークにおける経路情報障害の解析」 の課題が設定されています。

  7月29日開催のウェビナーは、2部構成で、第一部では、 「無線LANのための機械学習」 について、マイクロ波およびmmWave無線LAN (WLAN) のための深層教師付き学習と強化学習の応用と、 mmWave,受信電力予測およびハンドオーバに基づくWLANにおける課題への機械学習技術の適用方法の技術紹介が行われます。

  第二部では、日本ラウンドの課題内容が紹介されます。

  一つは、「NFVベースのテスト環境によるIPコアネットワークにおける経路情報障害の解析」では、安定した高品質のインターネット接続は、 5 Gモバイルネットワークに必須で、AI/MLによる自動的かつ迅速な異常検出が望まれています。本課題ではボーダゲートウェイルータのデータセットが正常/異常ラベルとして正常、故障、誤操作などのネットワーク状態情報を用いて、故障と誤操作のネットワーク状態を正確に指摘し、開発したモデルの性能を評価するためにモデルを作成が課題となります。

  二つ目は、生ビデオデータの解析によるネットワーク状態推定を課題としています。COVID-19の流行により、ウェブカメラを用いたテレワークシステムのようなインタラクティブなライブビデオストリーミングサービスの重要性が増しています。しかし、このような帯域幅を消費するビデオストリーミングサービスから発生するトラヒックの増加は、激しい輻輳を生じます。サービスプロバイダーは、ネットワークの状態に応じてビデオ品質を制御する必要があります。この状況は、生ビデオデータを解析することによる受動ネットワーク状態推定のための課題で、このチャレンジは生のビデオ画像とネットワーク状態の間の関係を理解するための最初のステップです。この課題の目標は、与えられた生のビデオデータセットからネットワーク状態、すなわちスループットと損失比を推定することです。本課題解決への参加者はネットワーク状態のラベルを持つビデオデータを用いてAIモデルを訓練し、テストすることが期待されます。

ウェビナー参加登録

開催日 2020年7月29日
開催時間 日本時間20:00-21:30
登録URL

https://itu.zoom.us/webinar/register/9815956026267/WN_Pdc0-r05TmujTGX0gatprw

※ウェビナーへの参加には、事前の登録が必要となります。

講演者・パネリスト・モデレータ

nakao.pngAKIHIRO NAKAO Professor University Of Tokyo

yamamoto.jpgKOJI YAMAMOTO Associate Professor Kyoto University

otani.jpgTOMOHIRO OTANI Executive Director KDDI Research, Inc.

iwai.jpgTAKANORI IWAI Research Manager NEC Corporation