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“TTCの標準化プロセス”について

  皆さんこんにちはTTCの岩田です。

  今回は、TTCで作成される標準類文書と標準化プロセスについてご紹介させて頂きます。表1に示したとおり、TTCのドキュメントは大別すると、標準、仕様書、技術レポート、調査報告書の4種類がございます。標準化会議においてコンセンサスを得る手順に従い制定される文書である標準には、

  • 文書番号がJJで始まる、TTC独自で作成し制定した標準
  • 文書番号がJTで始まる、ITU-T標準をダウンストリームして制定された標準
  • 文書番号がJSで始まるISO/IEC標準をダウンストリームして制定された標準
  • 文書番号がJPで始まる地域標準化団体または3GPP等のパートナシップと連携し制定された標準
  • 文書番号がJFで始まる、上記以外のIEEEやIETF等の標準化団体と連携して制定された標準

がございます。

  また、専門委員会でコンセンサスを得て制定される文書として

  • 文書番号がTSで始まる、仕様書(Technical Specification)
  • 文書番号がTRで始まる技術レポート(Technical report)
  • 文書番号がSRで始まる調査報告書(Survey Report)

がございます。

表1 TTCで作成されるドキュメント

ドキュメント
略号
内容
標準
Standard
標準化会議においてコンセンサスを得る手順に従い制定された文書。
JJ
TTC独自で作成し制定した標準
JT
ITU-T標準をダウンストリームして制定された標準
JS
ISO/IEC標準をダウンストリームして制定された標準
JP
地域標準化団体又はパートナーシップ (例:3GPP、3GPP2) と連携し制定された標準
JF
上記以外の標準化団体 (例:IEEE、IETF) と連携し制定された標準
仕様書
Technical Specification
TS
専門委員会の中でコンセンサスが得られ制定された仕様書。
標準制定までの暫定的な仕様として発行する場合もある。
技術レポート
Technical Report
TR
技術的な参考・補足や標準の全体像を概括する等の目的で、専門委員会の中でコンセンサスが得られた文書。
調査報告書
Survey Report
SR
特定の課題に対する調査をまとめ、専門委員会の中でコンセンサスが得られた文書。

  次に、標準が制定される標準化会議についてご紹介いたします。

  標準化会議とは、情報通信ネットワークに係る標準審議や、情報通信ネットワークに係る調査及び研究等を行う会議体でございます。専門委員会で作成した標準案に対し、会員の代表である標準化会議委員が投票を行い、提案された標準案の採否が決定されます。

  では、具体的な標準作成の手続きについて述べさせて頂きます。図1、2のとおりTTC標準の決定手続きには、集会の場合と電子投票の2種類があります。対面の集会の場合と電子投票では、後半の手続きが異なります。WHOのTBT協定、貿易の技術的障害に関する協定付属書3の趣旨を尊重し、最低60日の審議を確保しております。

標準化会議は四半期毎に開催され標準が制定されます。

図1 集合型標準化会議
図1 集合型標準化会議
図2 電子投票型標準化会議
図2 電子投票型標準化会議

  今回はTTCの標準類文書と標準化プロセスについてご紹介しました。

  2020年度までに策定されました標準は907文書、技術仕様書は15,782文書、技術レポートは679文書でございます。TTCの標準類文書は、以下の方法で無償にてダウンロードが可能ですのでご活用頂ければと存じます。

  TTCの標準化策定へのご尽力に、心より感謝申し上げるとともに、引き続きの策定作業への参画をお願い致します。

標準類のダウンロード方法

TTC標準類文書は、TTC WEBからどなたでも無償でダウンロードいただけます。

 

TTC WEB(https://www.ttc.or.jp/)⇒ 赤丸で囲った【TTC標準規格】をクリック 

または上部メニュー【標準・刊行物】から「TTCドキュメントデータベース」に移動

ページ内の【検索フォーム】
 に入力して検索
  ⇒ 各標準類の
    PDF文書がダウンロードできます。
 (TTC会員であれば一部の文書のWord版も入手可能)

☆動画版はこちらからご覧ください☆
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