標準化会議議長挨拶
KDDI株式会社
野本 真一
まずは3月11日に発生した東日本大震災および津波や一連の余震により、直接的または間接的に被害にあわれました方々に謹んでお見舞い申し上げます。また、被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
このたび標準化会議議長に就任いたしました野本です。前田専務理事をはじめとしますTTC理事・監事、企画戦略委員会委員、各専門委員会委員、事務局のみなさまのご支援・ご協力を賜り、微力ではございますが、TTCにおける標準化活動の推進に貢献する所存です。どうぞよろしくお願い致します。
TTC(情報通信技術委員会:The Telecommunication Technology Committee)は、この度の公益法人制度改革を踏まえて、2011年4月1日付で一般社団法人として新たなスタートを切りました。「一般社団法人」化を契機にして、組織や運営を柔軟に見直し、我が国の国際競争力強化に向けて、標準のタイムリーなダウンストリーム活動はもとより、アップストリーム活動の強化、フォーラム活動との連携強化、アジア周辺諸国との実質的な連携、そして分野横断的な活動等新分野への展開を戦略的に進めていこうとしております。中でも、アップストリーム活動に関しましては、総務省情報通信審議会がITUを対象とした国内標準化審議体制を2部会17委員会制から1部会6委員会制に再編され、ITU-Tへの対応が電気通信システム委員会に一元化された、という背景があります。国際競争力強化のためには、よりコンパクトな体制でスピーディな対応を行うことが必要との認識にもとづくものですが、そのためには、詳細な専門的検討や日本寄与文書案の策定を含めた対処方針案の具体化を関連民間団体において事前準備することが期待されており、この関連民間団体の一つとしてのTTCの役割と責務とが一段と重要な位置づけとなります。
このような大きな情勢変化の下、TTCとしましても、専門委員会やアドバイザリーグループといった組織的体制強化や重点課題(HIS:High Interest Subject)の戦略的見直しなどを企画戦略委員会等での議論を踏まえて準備してまいりました。さらにはタイムリーな情報共有という点につきましても、事務局の方々の多大な努力によりまして、ホームページの充実(2010年下半期よりトピックの更新頻度が著しく高まっています)やTwitterを活用した展開(アカウント:TTCJP)にも積極的に取組んで頂いております。
今次の東日本大震災の影響は、当初の想定よりも広汎かつ長期に渡ってさまざまな局面に現れてきそうに思えます。ライフラインとしての情報通信ネットワークの重要性が再認識されるとともに、堅牢性、省電力性、ユニバーサル性(情報リテラシーの課題解決)をはじめとして技術的な課題をも大きく浮き彫りにしました。ICT技術が安心・安全な社会の実現に向けてどのように貢献できるかの議論もこれを契機に活発化しております。それらの議論の最終出口としての真に役に立つ技術の実用化と普及には、標準化が欠かせません。今回、国際社会における仲間のありがたさも感じることができました。具体的なアクションを今こそ我が国がリードすべきと考えます。
黒川前議長らの御努力により受け継がれてきました標準化会議・企画戦略委員会・専門委員会をハブとしましたコミュニティを軸に、新たに就任されました森田副議長とともに情報通信分野に係る標準の作成と普及を図るというTTCの目的の達成に向け、みなさまとともに楽しく活動していきたいと考えていますので、何卒宜しくご指導ご鞭撻の程、お願い申し上げます。





