標準化活動の新たな価値創造を目指して
~標準化会議議長就任にあたって~

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瀬社家 光
(日本電信電話(株)) 

  この度、標準化会議議長を拝命することになりました、日本電信電話株式会社の瀬社家(せしゃけ)と申します。これから、2年間、よろしくお願い致します。

  私は過去にTTCにおいて、信号制御専門委員会、企画戦略委員会の各委員を平成25年まで務めさせて頂きましたが、今回およそ4年ぶりにTTCの役職に復帰することになりました。この4年という期間、ICTの世界では急速に変革を遂げ、当時、専門委員会やアドバイザリーグループで議論のトピックにあったクラウドサービスはもはや通常の生活に溶け込み、ネットワーク仮想化やIoTも商用サービスとして普及しつつあります。また、4年前、流行語であったSDNという用語も、いまやSDxという言葉に変貌し、あらゆるものがソフトウェアで定義、構築される世界へ向かっている状況です。このような流れの中、TTCでも、この間、マルチメディア応用専門委員会やコネクテッド・カー専門委員会の新設、NGN&FN専門委員会、次世代ホームネットワーク専門委員会がそれぞれNetwork Vision専門委員会、IoTエリアネットワーク専門委員会への名称変更等、世の中のトレンドに合致した、適切なトピック、課題を議論できる組織に進化してきました。

  ただ、このようなトレンドの中、標準化に求められるものも急速に変化してきたのではとも感じています。例えば音声電話サービスがICTの中でまだ主流であったころは、この単一サービスのためのアーキテクチャや機能分担を整理し、機能間の標準インタフェースを規定し、その規定に沿ってお互いつなげることで、グローバルにend-endのサービスを享受できました。しかし、昨今、多様なサービスがICTで提供され、通信インフラ部分のend-end接続を保証すると言う意味で通信の標準化は意義があるにせよ、サービスやアプリケーションの比重が格段に肥大し、このような時代背景で標準化という営みをどう位置づけるか、とても難しい課題に直面していると考えます。これは、TTCの区々の委員会に閉じて考えることではなく、委員会の垣根を超えて広く意見を伺いなら方向性を定めていかなければなりません。また、時に他のフォーラム、団体と連携した活動も必要になると思います。

  この難しい局面の中、今回、微力の身で標準化会議議長という重責を負うことになりましたが、皆様の多大なる協力を得ながら一歩一歩、前に進めていければと思います。皆様のご指導、ご鞭撻、よろしくお願い致します。