社団法人 情報通信技術委員会
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松本標準化会議議長挨拶

KDDI株式会社 理事  松本 潤
 
標準化会議議長 松本 潤 氏 このたび標準化会議議長に就任いたしました松本です。何事につけても、評判の良い前任者の後塵を拝するのはつらいものがあり、とても北見さんのようには行かないと思いますが、私なりに精一杯務めさせて頂きますので、どうか宜しくお願いいたします。
 ちょうど3年前に副議長に就任し、それからの継続と言うことになりますが、その時の挨拶文の中で、そもそもTTCはISDNの標準作りを目的として設立されたが、突如として現れたインターネットのおかげで、通信技術の主役はISDNからIPへと変わり、さらには想像をも絶する競争の激化で通信業界は大変貌を遂げたと書いたような記憶があります。それから3年間、この通信業界の変化のスピードは衰えるどころかさらに加速の度を強め、ほんの1、2年の間におけるADSLの驚異的な普及に見られるように、通信の世界はナローバンドからブロードバンドに向けて大きく姿を変えはじめました。インターネットでは出遅れ気味であった日本もブロードバンドの世界では一気にフロントランナーに躍り出た感があります。携帯電話の急速な普及でかげりの見えていた固定電話は、さらにIP電話の出現で、情報通信の主役の座から引きずり下ろされるのは時間の問題となりました。将来の通信事業の姿は、ユビキタスブロードバンドの実現に向けて、さらに大きな発展を遂げるものと思われます。
 このような通信事業を取り巻く大きな環境の変化に呼応して、標準化活動の世界も、ITU中心からIETFや各種のフォーラム活動へと大きく舞台を広げることになりました。この変化に対応するため、TTCでも標準化戦略会議を結成して今後のTTCにおける標準化活動の在り方について議論を重ね、その結果を踏まえて抜本的な組織改正が実施されました。これまでの部門委員会・専門委員会からなる重層構造を廃し、標準化作業は専門委員会に一本化されました。また、ISDN標準化の名残を留めていた専門委員会の構成もシンプル化の方向で大幅な見直しが行われました。部門間にわたる標準化活動の調整を主たる目的としていた調整委員会についても、その権限が強化され、各専門委員会における標準化活動のステアリングを行う企画戦略委員会に改組され、専門委員会の改廃等の組織改変についても企画戦略委員会の権限でフレキシブルに実施可能となりました。さらには、組織運営の公正・透明化を図るために、標準化会議正・副議長と企画戦略委員会委員の公選制も導入されました。世界的に広く知れ渡ったTTCの呼称は変えませんでしたが、日本語の正式名称も古式ゆかしい電信電話技術委員会から情報通信技術委員会に改められ、文字通りTTCのリニューアルが行われました。
 変化の速い通信業界の中にあって、TTCも組織のリストラを行い、形態としては環境の激変に対応できる身軽で機動力のある体制が整備されました。このような新体制の下で、まずTTCとして取組むべき課題としては、今まさに世界中の様々な標準化機関で検討が開始されたNGNに対するTTCとしての取組み方の整理や、VoIPやネットワークセキュリティに関する標準の整備等、難しい問題が沢山あります。これまでTTCでは、会員の皆様の献身的なご努力で大きな実績を積み重ね、その活動は世界的にも高く評価されているところです。TTCの活性化と更なる発展のためには、世界標準となりうる日本発の技術の誕生が必要です。会員の皆様方がTTCの場をうまく利用して、ますます発展されんことを願ってやみません。
 標準化会議議長の職は、浅学非才の私にとって身に余る重責と言わざるを得ません。評議員、理事、企画戦略委員会委員、事務局員の皆様方のご支援を頼りに微力を尽くしたいと考えております。
 どうか宜しくお願いいたします。



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