“位相と時刻クロックに関するフレームワーク”に関するTR制定 (情報転送専門委員会)

2016年12月12日

 TTC情報転送専門委員会は、2016年12月6日第50回会合において、” 位相と時刻クロックに関するフレームワーク”に関する技術レポート (TR-G8273(1版)) を制定しました。

TR-G8273制定の背景と概要

  ITU-Tにおいては、パケットネットワークにおけるネットワーク同期に関連する複数の勧告を発行している。モバイル通信網のバックボーン向けの技術としてパケットネットワークにおける同期技術が注目され、国際標準化や市場へのシステム導入が活発化している。TTCでは、この様な背景を考慮し、関連するITU-T勧告の技術概要と翻訳を日本国内に広めることにより、本分野での産業界への貢献を目指している。本技術レポートではITU-T G.8273/Y.1368勧告「位相と時刻クロックに関するフレームワーク”Framework of phase and time clocks”」の調査結果を報告する。

  ITU-T G.8273/Y.1368 (08/2013) 勧告に相当する本技術レポートTR-G8273では、ITU-T G.8271、G.8275およびG.8271.xシリーズの勧告群で定義されるネットワークアーキテクチャで動作する同期ネットワーク機器で用いるデバイスの位相と時刻クロックに関するフレームワークを本文中で規定している。また、付属書では、位相と時刻クロックに関する試験方法および測定方法を説明している。

  本文の第6章では、位相と時刻クロックに関する概要を説明しており、グランド・マスタ・クロック、バウンダリ・クロック、トランスペアレント・クロック、および、スレーブ・クロックの定義およびその仕様が規定される勧告の情報が開示されている。付属書Aでは、パケットベース方式による時刻と位相の転送のための、時刻/位相クロックの試験および測定法が説明されている。本付属書ではグランド・マスタ・クロック、バウンダリ・クロック、トランスペアレント・クロック、スレーブ・クロックおよびメディアコンバータを含むクロックに対する、タイムスタンプ誤差および時刻伝搬誤差の試験および測定法を説明している。付属書Bでは、パケットベースの位相/時刻クロック装置に対する性能測定方法について説明されている。測定方法として、タイミングパケットの送受信と同時に測定も行なうアクティブな測定方法、および、通信リンク上のパケット交換を監視するパッシブな測定方法の二つの手法があり、これら手法を用いた一般的な測定方法、グランド・マスタ・クロック、テレコム・バウンダリ・クロック、トランスペアレント・クロック、および、テレコム・タイム・スレーブ・クロックに対する測定方法が説明されている。

  モバイル通信網のバックボーンのアプリケーションとしてパケットネットワークでの同期技術が注目され、市場へのシステム導入や活発な国際標準化活動の背景から本勧告の調査を行った。今回調査を行ったITU-T G.8273/Y.1368勧告は同期ネットワーク機器で用いるデバイスの位相と時刻クロックに関するフレームワークおよび位相と時刻クロックに関する試験方法を説明している。しかし、技術的に発展途上であり、今後の5Gの導入、アプリケーションの進展などにより仕様変更の可能性があるため、今回は技術レポート化することにした。

 


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